こんにちわ。ビジネスマンです。今回は簿記3級合格に向けて「貸倒引当金・有形固定資産・減価償却・資本金等に関する仕訳問題集」を作成しました。簡単に自身の学習度合いが確認できます。
貸倒引当金・貸倒の処理
【問1】決算において、売掛金期末残高200円に対し、10%の貸倒引当金を設定する。
答え!借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
貸倒引当金繰入 | 20 | 貸倒引当金 | 20 |
<貸倒とは>
取引先の倒産等により売掛金や受取手形などの債権を回収できなくなること。
<貸倒引当金とは>
貸倒に備えて、決算日において売掛金などの残高があるときは、あらかじめ準備しておくお金のこと。貸倒引当金は資産のマイナスを表す勘定科目であることから貸方に記入する。
【問2】決算において、売掛金期末残高200円に対し、10%の貸倒引当金を差額補充法により設定する。なお、前期に計上した貸倒引当金残高は10円である。
答え!借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
貸倒引当金繰入 | 10 | 貸倒引当金 | 10 |
今期の貸倒引当金:200円×10%=20円
前期残高:10円
差額補充法により20円-10円=10円を新たに貸倒引当金として繰り入れる計算となる。
【問3】決算において、売掛金期末残高0円であり、前期に計上した貸倒引当金10円が設定されている。
答え!借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
貸倒引当金 | 10 | 貸倒引当金戻入 | 10 |
当期の設定額が貸倒引当金の期末残高より少ない場合は、貸倒引当金戻入(収益)で処理
【問4】売掛金200円が貸し倒れた。なお、貸倒引当金の残高は10円である。
答え!借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
貸倒引当金 | 10 | 売掛金 | 200 |
貸倒損失 | 190 |
貸し倒れた場合は、売掛金等から貸倒引当金を減額した金額を貸倒損失として処理する。
【問5】前期に貸倒処理した売掛金200円のうち、100円を現金で回収した。
答え!借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
現金 | 100 | 償却債権取立益 | 100 |
前期に貸し倒れた売掛金等を運よく回収できた場合、償却債権取立益で処理する。
有形固定資産と減価償却
<有形固定資産とは>
建物、土地、備品、車両運搬具など長期にわたって使用する資産のこと
【問1】建物200円を購入し、不動産会社に対する手数料100円とともに現金で支払った。
答え!借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
建物 | 300 | 現金 | 300 |
有形固定資産を購入したときは、付随費用を含めた金額となります。
【問2】備品200円を購入し、代金は小切手を振り出して支払った。なお、設置費用100円は現金で支払った。
答え!借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
備品 | 300 | 当座預金 | 200 |
現金 | 100 |
【問3】建物の基本的な機能を維持するための修繕を行い現金で200円支払った。
答え!借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
修繕費 | 200 | 現金 | 200 |
有形固定資産の機能を維持するための修繕は「修繕費」で処理する。
【問4】建物の機能を拡張させるための改良工事を行い、現金で200円支払った。
答え!借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
建物 | 200 | 現金 | 200 |
建物の改良や機能拡張を行った場合は、建物の価値を上げることとなるため借方は「建物」で処理する。
【問5】決算において。当期期首に購入した200円の備品(耐用年数4年、残存価格0円)について定額法により減価償却を行った場合の減価償却費はいくらか。
答え!(200-0)/4=50
減価償却費50円
(公式)減価償却費=(取得原価-残存価格)÷耐用年数
【問6】決算において、当期首に取得した備品(取得原価1000円、耐用年数5年、残存価格は取得原価の10%)の減価償却を行う。なお、定額法及び間接法により記帳する。
答え!借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
減価償却費 | 180 | 備品原価償却累計額 | 180 |
減価償却を行う=費用の計上(借方)
間接法により記帳=備品原価償却累計額
※簿記3級は間接法のみの出題とのことです
<その他>
購入費により月割りで計算する問題も出題されます。例えば購入から8か月後に決算の場合は、8/12を当期分の減価償却費に乗じて算出します。
【問7】当期首において、前期首に購入した備品(取得原価200円、減価償却累計額100円)を300円で売却し、代金は現金で受け取った。
答え!借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
現金 | 300 | 備品 | 200 |
減価償却累計額 | 100 | 固定資産売却益 | 200 |
赤マーカー部分は最後に計算して、貸方と借方の差額がプラスになれば貸方で収益計上、マイナスとなった場合、借方で費用計上します。
期末や期中に売却を行った場合は、年間や、期間の減価償却費を計算して、同様に計算します。
【問8】車両200円を購入し代金は翌月末払いとした。
答え!借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
車両運搬具 | 200 | 未払金 | 200 |
商品以外のものを後払いで購入した場合は、未払金(負債)で処理する。
(参考)商品を後払いで購入した場合は「買掛金」
【問9】土地200円を売却し、代金は翌月末に受け取ることとした。
答え!借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
未収入金 | 200 | 土地 | 200 |
商品以外のものを後払いで売却した場合は、未収入金(資産)で処理する。
(参考)商品を後払いで売却した場合は「売掛金」
【問10】店舗用物件を借り入れ、月200円の家賃と敷金(家賃2か月分)を現金で支払った。
答え!借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
支払家賃 | 200 | 現金 | 600 |
差入保証金 | 400 |
敷金などの保証金は「差入保証金」で処理。差入保証金が現金で変換された場合は(借方)現金(貸方)差入保証金で処理
株式の発行
【問1】会社設立にあたり、株式100株を1株当たり200円で発行し、全額が普通預金口座に払い込まれた。
答え!借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
普通預金 | 20,000 | 資本金 | 20,000 |
【問2】増資のため株式100株を1株当たり200円で発行し、全額が当座預金に払い込まれた。
答え!借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
当座預金 | 20,000 | 資本金 | 20,000 |
増資の場合も原則資本金の増加で処理する。
その他取引
【問1】コピー用紙200円を購入し、現金で支払った。
答え!借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
消耗品費 | 200 | 現金 | 200 |
【問2】郵便切手200円を購入し現金で支払った。
答え!借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
通信費 | 200 | 現金 | 200 |
【問3】収入印紙200円を購入し現金で支払った。
答え!借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
租税公課 | 200 | 現金 | 200 |
収入印紙は印紙税の納付として使用されえる証書のため「租税公課」で処理する。
【問4】決算日において、通信費として計上した未使用の郵便切手200円を処理する。
答え!借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
貯蔵品 | 200 | 通信費 | 200 |
→期首で再度仕訳を行った場合は、(借方)通信費(貸方)貯蔵品で処理する。
【問5】決算日に当該年度の利息残額200円を処理する。
答え!借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
未収利息 | 200 | 受取利息 | 200 |
→当該年度に関わる利息などは、未収利息で計上。設問では、月割りの問題が出題される傾向のようです。
【問6】当期10月1日に建物の貸し付け、1年分の家賃400円を受け取った。3月31日決算日において家賃の前受処理を行う。
答え!借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
受取家賃 | 200 | 前受家賃 | 200 |
期中に1年分の家賃をう受け取っているため、次年度の半年分の100円を受け取り家賃として処理。
家賃の前払い額がある場合、(借方)前払家賃、(貸方)支払家賃で処理
【問7】売掛金200円を現金で回収したが、誤って100円で処理していた。正しい仕訳に訂正するための仕訳を行う。
答え!借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
200 | 200 |
誤った仕訳(借方)現金100(貸方)売掛金100
正しい仕訳(借方)現金200(貸方)売掛金200…①
誤った仕訳の逆仕訳(借方)売掛金100(貸方)現金100…②
訂正仕訳(借方)現金100(貸方)売掛金10…①+②仕訳が逆の場合は相殺する。残ったものが訂正分の仕訳となる。
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